【保存版】フランスの猛暑対策ガイド|在住者と旅行者が今すぐ知るべきこと

フランスの夏の過ごし方について、特に数日間暑い日が続く「Canicule(猛暑・熱波)」時の正しい対策方法をシェアします。

フランスに住んでから初めての夏を迎える在住者の方や、夏にパリへ行く予定のある旅行者の方は、ぜひ一度読んでみてください。

パリと東京の暑さの違い
基本的にパリの夏は涼しく、乾燥しているので日陰にいればひんやり快適で過ごしやすいです。日中は暑くても、朝晩は涼しい(たまに寒い)日も少なくありません。

また7~8月はずっと暑いということはなく、数日間の熱波が来ることはあるけれど、あとはまた気温が下がり涼しい日が続く…という感じです。具体的に言うと、1か月間で30℃以上の暑い日は数日~1週間程度、残りの日は30℃以下の日がほとんどです。

札幌で育ったため暑いのが大嫌いな私ですが、湿度が高く、シーズン中ずっと猛暑日が続く東京の夏の方が圧倒的に暑く感じます。日本では日陰を歩いても湿度が高いので全く涼しくなく、外にいる間中ずっと不快な感覚があるのが苦手です…。

では、なぜ日本人がフランスの夏を暑いと感じるのか?、それはエアコンがあまり普及していないから。暑い日に屋内や公共交通機関を利用した時にエアコンがないことで不満に感じる方が多いのだと思います。

時折「東京よりもパリの方が暑い!」という意見も目にしますが、旅行者は観光で外を歩く時間が長いため、どうしても暑く感じてしまうのが原因です。

(いくらあちこちにエアコンがあるといっても、もし同じように真夏の東京を1日中歩いて観光していたら、絶対にパリよりも東京の方が暑いと思います。ましてや東京は7~8月に涼しい日なんてないです。)

パリで冷房があるスポットはどこ?
基本的にホテルにはエアコンがあるので安心してください。

ほとんどの商業施設、デパート&モノプリなどのスーパーもエアコンあり。

美術館、個人経営の小さなブティック、レストラン、メトロやバスは一部エアコンあり、ほとんどのAirbnbや一般家庭にはエアコン無し、という感じです。

私の自宅もエアコンは無いですが、熱波の時は対策をしていて、なんだかんだ涼しく過ごせているので、今までエアコンを買おうと思ったことはないです。(※住宅によって違うと思うので、追って説明します)

▼ ここからは具体的な対策方法をご紹介していきます。在住者と旅行者向けに分けていますが、ぜひ全ての内容を一読していただけると、より快適に過ごせると思います。

【在住者向け】暑い日でも快適に暮らす方法
エアコン無しの住宅に住んでいて、熱波の時でもいつも通りに生活していると、当たり前に部屋の中が暑くなります

暑いからといって窓を開けたり、間違った過ごし方をしている人が多いのですが、正しい対策方法はこちらです。

① 朝の冷たい空気を取り込む

夏の朝、まだ気温が15~20℃と低い時間に窓を全開にして冷たい空気を取り込みます。この時、玄関ドアも開けると空気の流れが良くなり、早く室内の温度を下げることができます。

② 太陽の光を完全シャットアウト

太陽の日差しが部屋に入るとあっという間に室内が暑くなります。窓、鎧戸(シャッター)、カーテンを全て閉めて、日光を完全にシャットアウトするのが大事です。石造りの建物が多いので、これで朝の涼しい空気を夜まで保つことができます。

鎧戸(シャッター)が無い住宅に住んでいる人は、しっかりとした遮光カーテンを買うといいと思います。

③ 正確な部屋の温度を知る

冷たい外気を取り込むときに、デジタル温度計があると便利です。熱波のとき私が朝の空気を取り込む際は、室内は22~24℃以下になることが多いです。なので温度が十分に下がるまでは、窓を開けっぱなしにしています。

日中は完全に閉め切った状態にしていますが、フランスは日本のような湿度はなく、空気が乾燥しているので、室内が22~27℃以下までは充分快適に過ごせます

熱波の後半などは室内が28℃になることもありますが、扇風機があれば全然余裕な感じで、室内が29℃以上になることはありません。(※私の家の場合)

④ 夜は状況に応じて窓を開ける

日が沈んでから外が涼しい場合(外がまだ暑いのに窓を開けるのは絶対にダメです)、または翌日の最低気温が15~25℃以下の予報の場合、私は窓を開けて寝ます

うちはリビングに大きな窓があるのですが、シャッターを半分くらいまで下ろし窓は全開、寝室はシャッターを完全に下ろし、窓を全開にしています。建物の3階(フランス式、日本式でいうと4階)に住んでいるので、防犯面はおそらく大丈夫かな?という判断でやっていますが、もし心配な方は鎧戸(シャッター)を完全にしめて、内側の窓を全開にするといいと思います。それでも意外と風は通ります。

網戸があまり設置されていないフランスでは(ホームセンターなどでは一応売ってはいます)、窓を開けたまま寝ることに抵抗がある人もいるかもしれません。うちでは寝る時にコンセントに差すタイプの蚊取りディフューザーを使っているのですが、蚊はもちろん虫が入ってくることはありません。(※フランスでの虫対策についてはまた別で書きたいと思います)

⑤ 寝る時は体を冷やす

熱波も後半になると段々と朝晩も気温が下がらず暑くなってきます。その場合は、夜寝る時に保冷剤にタオルを巻いて抱いて寝ます。原始的な方法で笑ってしまいますが、意外とこれでスムーズに入眠できるので、今まで暑くてなかなか眠れなかったということは一度もありません

保冷剤のポイントはクーラーボックスなどに入れる長方形のやや重みのあるタイプ

脚のつけ根、脇の下、首など、太い血管があるところに挟むと、早く身体が冷えるそうです。

⑥ 調理方法を工夫する

熱波が来ていて、だんだんと室温があがってくる中盤以降は、家の中でなるべく火を使った調理をしないようにします。

では何を食べるのかというと、ガスパッチョを作ったり、サラダやタブレ、バゲットを買ってきて、ハム&チーズ、キャロットラペなどと食べたり、カリフォルニアロールなどのお寿司(炊飯器の使用くらいでは室温はあがらない)、チキンの丸焼きを買ってきて切り分けるだけ、お惣菜屋さんで出来あいのものを買ってくる、外食する…など。

とにかく、お鍋やフライパンを使った調理は避けるのが基本です。

⑦ 帰宅後すぐにすべきこと

日本人は熱めのお湯が好きだし、家にはエアコンがあるからか、夏でもシャワーの温度は高めな気がします。

私の夫はフランス人ですが、一緒に住み始めた頃は夫のあとにシャワーを使うと「冷たっ!こんなぬるい温度のシャワー浴びてるの?」とびっくりしたものです。

暑い外から帰ってきたらすぐにシャワーを浴びる、さらにぬるめのシャワーを浴びると、かなり涼しく感じると思います。

南向き住宅、Studio(ワンルーム)、屋根裏部屋に住んでいる場合
上記を全て試しても「それでも暑いよ!」という方は、南向きの日当たりの良い住宅、Studio(ワンルーム)、屋根裏部屋に住んでいる可能性が高いです。

・涼める場所を見つける

昼間は、冷房の効いている図書館、カフェ、コワーキングスペースなどへ避難しましょう。通学・通勤している学校や職場に冷房があれば、そこで過ごす時間を増やします。

・体の内側から冷やす

うちの近所にリニューアルオープンして綺麗になった市民プールがあるのですが、そこのプールの水温がいつも低くて、娘を連れて行くといつも体の芯から冷えます。(子供ははしゃいで泳いでいるから適温なのかもですが、見守っている大人には寒すぎるレベルです)

調べたところ、空気より水の方が体の熱を奪うスピードが速いので、プールだと短時間で体の内側から冷えるそうです。

暑い日にスーパーやショッピングモールなど冷房が効いている場所へ避難する方が多いですが、冷房だと体の表面しか冷やさないので、また外に出た時に余計に暑さを感じたり、体調を崩しやすくなるので、個人的にはプール(屋外のアクアパークみたいなところではなく、サンルーフなし完全室内のプール)がおすすめです。

・置くタイプのエアコンを買う

ここまでやっても「もう限界!」という方は、最後の手段エアコンを買いましょう。笑

室外機が必要な壁に取り付けるタイプは設置が難しい場合が多いので、置くタイプのエアコンを購入する方が多いです。

住んでいる場所によって条件は変わる
私が住んでいるのはパリの東側、メトロの駅の目の前ですが、パリ中心地よりも商業施設が少ないのでエアコンの排熱がないのと、ヴァンセンヌの森が近いので、かなり涼しい住宅地なんだと思います。

そして自宅アパルトマンは東南向きです。(暑いのが苦手なので、家を購入する時に西と南向きの物件は除外しました)

またある程度の広さがあるので、外の熱が部屋の奥まで入りにくく、熱波が続いても家全体が暑くなることなく、快適に過ごせているんだと思います。

主にパリについて説明してきましたが、また別のフランスの地域、ニースやマルセイユなどの南フランス、ストラスブールなどアルザス地方の夏はもっと暑いと思います。

また湿気を感じるロワール地方も個人的にとても暑く感じました。

フランスの北側、ノルマンディーやブルターニュ地方はもっと涼しいかもしれません。

【旅行者向け】暑い日でも快適に観光する方法
7~8月(まれに6月と9月も)に旅行予定の方は、滞在中にフランスに熱波が来ると、数日間猛暑になる可能性があります。

事前に、下記の点を確認しましょう。

① Airbnbではなく、ホテルを予約する

上記で説明したように、基本的にホテルであればエアコンがあります。7~8月に旅行予定の方は、万が一の熱波に備えて、できるだけホテルを予約しましょう

※ただAirbnbに泊まる場合でも、熱波の期間に当たらなければ、エアコン無しでも全く問題ありません。フランスの夏は30℃以下、湿気もなく、朝晩は涼しいです。

エアコン無しの宿で、運悪く滞在期間中に猛暑になってしまったら、上記の「在住者向け対策」を試してみてください。

② 観光するときは、日陰を歩く

フランスは日本と違って湿気が無く、空気が乾燥しているので、一歩日陰に入ると一気にひやっとするくらい涼しいです。逆に日本よりも日差しが強く、日向にいるとものすごく暑く感じます。

なので街歩きの際は、できるだけ日陰を選んで歩きましょう

幸いパリの街は狭い道が多く、通りの両側の歩道のどちらかは日陰であることが多いです。暑いのが苦手な私は、常に日陰だけを選んで歩いています

観光に夢中になっていると、ついつい日向も日陰も気にせず歩いていて「パリは暑い!」と怒っている旅行者が多いですが、日陰を歩くだけでだいぶ違います。

③ 日傘を差す

最近はパリでも日傘を差している旅行者や、現地のフランス人をちらほら見かけるようになってきたので、日傘を使うのも良いと思います

特にヴェルサイユ宮殿の庭園や、チュイルリー庭園など、並木道はありますが、日陰が途切れる箇所が多々ある場所では、日傘が便利です。

④ 地上を走るメトロやバスを使わない

直射日光が入る車内はかなり暑くなります。地上を走るメトロ2番線と6番線、バスはできるだけ使わないのがいいと思います。(一部冷房車の場合は、涼しいですが、それでも日差しの当たる席に座ると暑いです)

冷房のあるメトロ・RER路線はどれ?
冷房車について、メトロ・RERの全部の路線を解説します。

私が普段乗らない路線もあるので、もし在仏利用者の方で、間違っている箇所があれば教えていただけると嬉しいです。

・冷房完備のメトロ14番線

運転手のいない自動運転路線で最も新しい14番線は、全車両冷房完備です。7~8月は14番線沿いのホテルに宿泊するのもひとつの手かもしれません。

・ほぼ冷房車のメトロ1・2・5・9番線

こちらもほぼ全車両が冷房車です。個人的には1番線は冷房が弱い時がある気がします。5番線はいつも冷房強めで寒いです。

・一部冷房車ありのメトロ4・10・11番線

私はあまり利用しない路線なのですが、一部新しい車両が導入されていて冷房車が走っているようです。

・冷房がないメトロ3・6・7・8・12・13番線

冷房がなく、猛暑が続くと暑くなる路線です。ただ猛暑の期間以外は、地下鉄車内は基本的に冷房無しでも涼しいです。

・冷房完備のRER A線

ディズニーランドパリへ行くRERのA線は、冷房完備で一番快適だそうです。

・一部冷房車のRER B・C線

シャルルドゴール空港へ行くB線や、ヴェルサイユ宮殿へ行くC線は一部冷房車が導入されているようです。

ちなみに在住者&旅行者がほぼ利用することのないD・E線は、E線が冷房完備、D線が一部冷房車ありとのことです。

最低気温も確認しよう
熱波が来ると最高気温だけを見て騒ぎがちですが、きちんと最低気温も確認しましょう

例えば、トップ画像のように「最低気温が19℃、最高気温が35℃」という日も普通にあります。(一日の中で16℃も温度差があるんですよ…!)

このような日が連続する場合、朝晩は涼しいので、東京のようにエアコンが必要なほど、ずっと暑いという訳ではないのがわかります。

※ただ熱波が続いて、最低気温が上がってくると、朝晩も暑くなってきます。

最後に
たまに「もっとパリでもエアコンを普及させたらいいのに」という意見を目にしますが、個人的にはエアコンを買うほどの暑さではないのと、室外機の設置で美しいパリの景観が損なわれることへの懸念、エアコンの排熱によって街中の気温が上がるのが嫌だなと思っています。

年々地球の気温が上がっていて、東京の夏はもう子供たちが外で遊べないほど危険な暑さですが、いつかパリも同じような暑さになってしまうのでしょうか…。

エアコンがあればもちろん涼しいとは思いますが、エアコンが無ければ生活できない環境というのが、とても残念に感じてしまいます。

私自身、暑いのが大嫌いなので、今回まとめてみました。皆さんのフランス生活やパリ旅行の参考になれば嬉しいです。

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