フランス・ロワール旅「アンボワーズ城」と王族の小噺

自転車でロワール地方の古城を巡る旅をしていた私達。
アンボワーズ滞在中はクロリュセ城とアンボワーズ城を訪れました。

ロワール川を見下ろすように建てられているアンボワーズ城。

賑やかなアンボワーズのメインストリートからよく見えるのが、お城の敷地内にあるサンユベール礼拝堂。

ここには、レオナルドダヴィンチのお墓があります。

礼拝堂には、鹿のモチーフのレリーフや装飾が施されていて、 珍しいし可愛いなぁと思っていたら、聖人ユベールは狩猟の守護聖人でした。

この日は、あいにくの曇り空。城壁の展望台から少しだけアンボワーズの景色とロワールの旗を眺めたあと、すぐにお城の中へ入りました。

赤は無くなってしまった建物、ほとんど残っていないのが残念…。黒で描かれているのが現存している部分です。

フランス王・シャルル8世と、王妃アンヌドブルターニュの肖像画。
(シャルル8世が鴨居に頭をぶつけて亡くなったという話が印象的すぎて、それだけがすごく記憶に残っている。どういう状況だったの…)

アンボワーズ城内を見学していると、突然、お城の学芸員の方が現れてガイドツアーが始まったので一緒についていくことにしました。

「レオナルドダヴィンチの死」という有名な絵画について。 レオナルドダヴィンチに寄り添うフランソワ1世が描かれているけれど、これはフィクション。 亡くなった時には、側にいなかったのだそう。 当時、人気の高かったダヴィンチとは、元々親交の深かったフランソワ1世ですが、臨終の場面に自分を描かせることで、周囲に存在や権力を示す広報的な役割を持たせるため、との説明でした。

ちなみにクロリュセ城とアンボワーズ城は地下通路で繋がっていて、フランソワ1世とレオナルドダヴィンチがよく行き来をしていたという逸話がありますが、「それは確かではない、おそらく行き来はしてない」と話していました。とても有名なエピソードで本当のことだと思っていたので、びっくり!

また当時の王族の暮らしでは、地に足がついた動物は汚らわしいとされ、空を飛ぶ鳥などを主に食べていたとか。 白鳥も食されていたと聞いて驚きました。パンは貴重なもので、大きなパンを各自ちぎっては、テーブルの隣の人に渡していく、ということをしていたそう。co-(共同、分け合う)のpain(パン)、パンを分け合うことから、copain(コパン/友達、仲間)という言葉ができたとのこと。これも私は知らなかったので、とても面白くて、やっぱり解説があるといいなぁ~と思いました。

お城のテラスからはロワール川とアンボワーズの街並みが見られます。

奥に見えるのはお城の庭園。
フランスで初めてイタリア式庭園を取り入れたのが、ここアンボワーズ城です。現在は当時の様子を再現していないのか、非常にさっぱりとした庭園でした。

シュヴェルニー城でもみかけた額縁、使い方がよくわからないけど一応撮影。

お庭は奥の方まで広くて、墓地やハーブの庭園などもありました。
少し離れた場所からのアンボワーズ城。

少しだけ青空が戻ってきました!
ラベンダーと一緒に♡

レオナルドダヴィンチの白像が青空に映えます。

帰りはこの塔の階段を下りました。
もともと馬の出入りに使われていた塔なので、幅がとても広くて緩やかなスロープのような階段。

最後は、ロワール川の中州にある島からの一枚。

アンボワーズ城は、お城だけを観るなら1時間半くらい、庭園もゆっくり観たいなら+1~2時間くらいあるといいかもしれません。

Château Royal d’Amboise
Montée de l’Emir Abd el Kader, 37400 Amboise

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